昨日は東京タワーの60周年記念日だった。
それで、お祝いに行ってきた。
一昨日と、昨日と、二日続けてメインデッキ(真ん中の四角いところ)まで上がって夜景をみた。そして外階段を歩いて降りてきた。
メインデッキから、わたしが入院していた病院が見える。
わたしのいた窓は、あそこらへん。
小さくて見えない窓の中にもっと小さなわたし。
あそこからわたしは毎日見ていたんだ。このメインデッキを・・・。
そう、このように、みんなのストロボがチカチカするのをみていたんだよ。
病室からの光景を思い出すと不思議な気持ちになった。
あ、あのまぶしい光の道、三田から赤羽橋へ歩く時の道。
車の流れが光の帯になってとてもきれいに光っている。
メインデッキから、下の外階段を下りて帰る。赤い鉄の階段。
バッテンバッテンになっているオレンジ色の鉄骨を中から見る。
大きな鉄の交差、交差、交差。
タワーの絵を描く時に、じっと見つめたバッテン。
今は内側からそれを見ているのだ。
降りていくと、とうとう足のところのアーチが見えてくる。
大きなアーチの中から外の風景を見る。
ここらへんのカーブを描くのがとても難しいんだよね。
東京タワーの中にいて、ふとタワーに包まれているみたいな気持ちになった。
病室では、東京タワーがいつも一緒にいてくれたな。
守られて、励まされて、いらないものを吹っ飛ばしてもらった。
窓の外に東京タワーがあったから、毎日空は違うんだって気づいた。
タワーに当たる光線がいつも変わっていくから、時は流れているって気づいたんだよね。
眠れない夜中に、宝石のような姿で立っていた。とてもとても気高く。
すべて忘れて世界の神秘を信頼できた。
そして、東京タワーは私の中の大事なものの一つになったんだよ。
帰りにさっき見た光の道を歩いてみる。
振り返るとタワーがそびえ立っている。
ため息がでるような素敵な形だな。
メインデッキには60の文字がキラキラ光っている。
あそこから、ここを見ていた。
そして、今、ここからあそこを見ている。
過去のわたしを見るわたし。
そして未来のわたしの場所を見るわたし。
東京タワーが大好き!
ありがとう!
60年おめでとう!
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