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🗼ありがとう、東京タワー

執筆者の写真: 安田ヨウコ安田ヨウコ

昨日は東京タワーの60周年記念日だった。

それで、お祝いに行ってきた。


一昨日と、昨日と、二日続けてメインデッキ(真ん中の四角いところ)まで上がって夜景をみた。そして外階段を歩いて降りてきた。


メインデッキから、わたしが入院していた病院が見える。

わたしのいた窓は、あそこらへん。

小さくて見えない窓の中にもっと小さなわたし。


あそこからわたしは毎日見ていたんだ。このメインデッキを・・・。

そう、このように、みんなのストロボがチカチカするのをみていたんだよ。

病室からの光景を思い出すと不思議な気持ちになった。


あ、あのまぶしい光の道、三田から赤羽橋へ歩く時の道。

車の流れが光の帯になってとてもきれいに光っている。


メインデッキから、下の外階段を下りて帰る。赤い鉄の階段。

バッテンバッテンになっているオレンジ色の鉄骨を中から見る。

大きな鉄の交差、交差、交差。

タワーの絵を描く時に、じっと見つめたバッテン。

今は内側からそれを見ているのだ。


降りていくと、とうとう足のところのアーチが見えてくる。

大きなアーチの中から外の風景を見る。

ここらへんのカーブを描くのがとても難しいんだよね。


東京タワーの中にいて、ふとタワーに包まれているみたいな気持ちになった。

病室では、東京タワーがいつも一緒にいてくれたな。

守られて、励まされて、いらないものを吹っ飛ばしてもらった。

窓の外に東京タワーがあったから、毎日空は違うんだって気づいた。

タワーに当たる光線がいつも変わっていくから、時は流れているって気づいたんだよね。


眠れない夜中に、宝石のような姿で立っていた。とてもとても気高く。

すべて忘れて世界の神秘を信頼できた。

そして、東京タワーは私の中の大事なものの一つになったんだよ。


帰りにさっき見た光の道を歩いてみる。

振り返るとタワーがそびえ立っている。

ため息がでるような素敵な形だな。


メインデッキには60の文字がキラキラ光っている。

あそこから、ここを見ていた。

そして、今、ここからあそこを見ている。


過去のわたしを見るわたし。

そして未来のわたしの場所を見るわたし。


東京タワーが大好き!

ありがとう!

60年おめでとう!


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